BEETVのネット広告を見てちょっと気になってた「女たちは二度遊ぶ」
本屋にふらりと立ち寄ったら、単行本になってたので、思わずさらりと買ってしまった。
そうしてそれは・・・”さらりと買ってしまった”・・・という衝動と同じ位さらりと読めた本だった。

男の記憶に鮮明に残った≪忘れられない女たち≫の物語。
ふとした時に思い出す「わすれられない女」
(女性的視点にたつと「わすれられない男」となるけど)
・・・そういうのって誰しも心の内にあると思う。
新しい季節が巡ってきた時とか、
想い出の曲とか、香りとか・・・五感で・・・
そういう記憶の片鱗に触れてしまった時
かすかな残像と余韻が、瞬間的に脳裏に蘇える。
そういう甘美で切ない記憶のショートショートなのかと
思いきや、全然そんなことはなく(笑)
ちょっとたよりない「僕」が主人公で
フェードインしてフェードアウトしていくような物語。
全体的にアンニュイなムードが漂う。
ハッピーエンドやはっきりしたオチが欲しい人は好きじゃないかも。(笑)
・・・でどうなったんだろう?とその先を読者に委ねるようなそんな終わり方です。
・・・私はキライじゃないな。この感じ、・・・って思いましたけど。・・・
たぶん、この作者の描写に時々ぐっとくる部分があるからなのかもしれない。
「まるで出会わなかったような出会いだからこそ、
何年も経ってからとつぜん懐かしく思い出すこともあるのだ」
「頭では来るはずがないと分かっているのに、心では来ないはずがないと思っているのだ」
「好きでなかったわけではない。ただ、好きだったわけでもない。きっとこれから好きになれると、 そう思っていたのは間違いない」
「恋愛でもなんでもそうだが、沈黙に耐え切れなくなるのは、必ず優位な立場にいるほうだ」
・・・・・などなどの切れ味鋭いフレーズ達。
11編の中では、
「どしゃぶりの女」が一番印象的だった。
猫みたいに潔く消えた彼女。
試すようなことをするからイケナイのよ!と思った。(笑)
あと
「泣かない女」
普段泣き虫なのに、そういう時は泣かないんだよね。と
女の強さを感じた。
タイトルの「二度遊ぶ」は、「出会ったとき」「別れたあと」
ってことでしょうか。・・・たぶん。
解説の一文がキラリと心に残った。
「 ”男が語る女” は、女にとってリトマス試験紙のようだ。
例えば昔つき合っていた女性をどう語るかで、その男性の評価が
ぐんと上がったり奈落の底に落ちたりする(逆も、また真なり でしょう。)」
どこかへ向かう電車の中とか、誰かを待つカフェのひと時・・・に
さらりと読むのがオススメな本です。
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